一株一株、一粒一粒

お彼岸入りし、圃場に吹き込む風がさらに涼しくなりました。なんだか日が落ちるのがますます早くなった気がしますね。

1年の巡りの早さに圧倒されている間に、冬の寒さがやってきてしまいそうです😅

9月に入ったあたりから、種まきラッシュが始まっていますが、まだまだ冬野菜の種まきは続いています💨💨

雨の日は、倉庫の軒下にコンテナを机代わりにして並べ、トレーにレタスの種を播きました。どんどん苗が育って、敷地内のあちこちで苗が揺れています。

農家の作業は重量物を運んだり、同じ作業の繰り返しが多いこともあり、機械を使うことで効率的にできるように改良が進められてきた歴史があります。

若葉農園にある機械で私が一番衝撃を受けた機械は、枝豆の房を枝から取る機械です。この機械は枝豆をもぎり、重さの選別をしてくれます😲いわば、枝豆の掃除に特化した機械なのです!

機械の中心部に回転する突起がいくつもあり、枝にぶつかると、房が枝から捥がれます。捥がれた房は、風を受けて軽いものは飛ばされ、中身の詰まった重いものだけがコンテナの中へと落ちる仕組みです。

 

原動力は電気ですが、風で選別するという仕組みは唐箕と近いところも面白いなぁと思います。電化しても重要な部分は変わっていないのです。

野菜の掃除の仕方に合わせた機械は他にもあるのですが、農家で働いていなくても知っているような大きな農業メーカーが製造している機械は少ないように思います。会社名を聞いても分からないような零細企業が11台調整しながらつくっているのかと思うととても興味深いです😊

もう少し寒くなると登場するのが、大根洗い機です。こちらは、人参やカブを洗う時にも登場します🥕
ダイコンの葉の付け根部分を持ち、回転するブラシと上部から流れてくる水に大根を軽くあてるだけで、表面についた泥を洗い流してくれます。11本大根をブラシにあてる部分は手作業ですが、ごしごしとブラシで大根を洗う手間は省けます😙✨冬場に何十本も、時には100本以上も洗うことを考えると、無くてはならない存在です。

 

 

流れ作業で進める方が効率的ではありますが、手作業でしかできない作業や、あえて手作業でしている作業もあります。

ニンジンの除草作業は、ニンジンの葉とくっついて生えてくる草を一本ずつ取り除きます。ニンジンの葉は一緒に抜いてしまわないように、注意しなければなりません🥺

 

種をまく作業も機械を使わずにひと粒ずつ手でまいているものがあります。種をまく機械を開発している企業はあると思うのですが、あえて人の手でまくことに意味があるように思います。

 

自分がどの種を落とすかによって、レタスの人生であるレタスの一生が決まるのです。

 

きっと、苗を植えつける機械もあるのでしょうが、一株一株手作業で植え替え、圃場の土と、苗の土が喧嘩しないようにそっと上から押して密着させます。

 

私たちの想いものせて、このように植えられた野菜たちは、今日もすくすく育っています。

夏野菜もそろそろ交代する時期に差し掛かり、秋野菜のお届けまでもうしばらく待っていてくださいね。